中国携帯キャリアはどれを選ぶ?中国電信/中国聯通/中国移動のシェアや特徴を解説
中国に渡航する日本人の皆様は、中国携帯キャリアをどれを選べばいいのかお悩みではないでしょうか?
中国携帯電話番号を日本で取得できるサービス「中国携帯電話番号SIM」を提供するジョイテルが、中国大手携帯電話会社の中国電信/中国聯通/中国移動について数回に渡り解説をしていきます。
中国大手携帯キャリアの中国電信/中国聯通/中国移動を解説
日本にも大手携帯電話会社と言えばドコモ、au、ソフトバンクの3社がありますが、中国にも大手の携帯電話会社は3社あります。
- 中国電信(China Telecom)
中国電信は、旧国営の通信会社から発展した会社です。日本で言うならNTT東に相当します。
日本人が多く住む上海や広州・深圳を含む中国の南部、西部の地域に営業基盤を持ちます。
家庭やオフィス向けの固定電話やインターネットサービスプロバイダ(ISP)にも強いのが特徴です。
- 中国聯通(China Unicom)
中国聯通も、旧国営の通信会社から発展した会社です。
北京や大連等の中国の北部の地域に営業基盤を持ちます。
- 中国移動(China Mobile)
中国移動はその名の通り、携帯電話専門の事業会社として成立し、歴史的にも政策的にも中国において携帯電話サービスをリードしてきた存在と言えます。
歴史的には大きく異なる3社ですが、2022年現在では提供するサービスにはほとんど違いはありません。
いずれの会社も携帯電話、インターネットサービスプロバイダ(ISP)、クラウド等を提供しています。
しかしながら、地域的な営業基盤には違いがあります。
中国電信は中国南部、中国聯通は中国北部に強い営業基盤があり、これにより携帯電話の基地局数・密度に差が出てきているようです。
中国移動は地域による差はあまりありませんが、逆に言うなら強みを持つ地域が無いということになります。
■シェア - 中国移動のユーザー数が最大
まずは各社の携帯電話ユーザー数を見てみましょう。
2022年6月に発表されたデータを基にしています(ユーザー数増も6月までのデータです)。
中国聯通は自社の固定電話やインターネットサービスプロバイダ(ISP)と合わせたユーザー数のみ公表しているため、この表には記載していません。
しかしながら、実際には中国電信より少ない数であることは確認されているようです。
中国携帯キャリア | 携帯電話ユーザー数 | 2022年ユーザー数増 | 5Gユーザー数 |
---|---|---|---|
中国電信 | 38,422 | 1,179 | 23,165 |
中国聯通 | - | - | 18,492 |
中国移動 | 96,985 | 1,296 | 51,094 |
※ 単位は(万人)
※ 【参考】最新!中国移动、中国联通、中国电信同日发布重要公告
携帯電話ユーザー数は圧倒的に中国移動が1位です。約9.7億人のユーザーが中国移動を利用しています。
その名の通り歴史的にも携帯電話専門の会社として成り立つ中国移動が最大シェアを獲得しています。
比較結果 中国聯通 < 中国電信 < 中国移動
■新規ユーザー数 - 中国電信の人気は高い
中国電信は近年では新規加入者数で常に1位を獲得しています。
ただし、本記事の上記表にもあるように2022年6月の最新の記事では、中国移動が中国電信に追いつき挽回したとのニュースが発表されているようです。
中国電信の2022年ユーザー増加数は117.9万人、中国移動は129.6万人です。
比較結果 中国聯通 < 中国移動 ≦ 中国電信
■基地局数(5G) - 5Gの設備投資はほぼ互角
現在の中国携帯電話通信事情として、設備投資はほぼ5Gにのみ向けられています。
5Gの基地局は、中国移動が単独で、中国電信と中国聯通が共同設備で拡大を進めています。
5Gのミリ波は大容量データ通信、高速通信が可能ですが、距離は短いという特徴があるため、基地局数が重要となります。
中国携帯キャリア | 基地局数(5G) |
---|---|
中国電信 | 46万(中国聯通共通を含む) |
中国聯通 | 46万(中国電信共通を含む) |
中国移動 | 50.1万 |
各社とも5Gの基地局数には力を入れています。
中国電信と中国聯通はお互いの営業基盤の強みを生かすため、共同での基地局設置を推進しているようです。
比較結果 ほぼ互角
(参考情報)日本の携帯キャリアにおける基地局数
参考情報として、日本の携帯電話キャリアにおける基地局数を記載します。
人口や国土の面積も関係しますので一概には比較はできませんが、中国の方が5Gの基地局数は断然に多いと言うことができます。
日本の携帯キャリア | 基地局数(4G) | 基地局数(5G) |
---|---|---|
ドコモ | 25.9 | 0.71 |
au | 19.0 | 0.59 |
ソフトバンク | 17.7 | 0.66 |
■携帯電話の電波品質 - 中国電信が高品質であるとの声多数
各社のネットワーク規格とBAND・周波数帯に特徴があります。
これにより実際の通話品質にも大きな影響があるようです。
- 中国電信
ネットワーク規格はFDD-LTEです。
上海市を含む中国南部を営業基盤としているため、これらの都市では基地局のカバー密度が高く、電信の電波は強いです。
また、利用するBAND・周波数帯域が低い、いわゆる日本でもよく言われるプラチナバンドであるため、基地局から遠くまでつながる傾向があります。
遠隔地の海上や基地局密度の低い地方でも、中国電信の電波は中国聯通・中国移動に勝っていると言えます。
- 中国聯通
ネットワーク規格はFDD-LTEです。
上海市を含む中国南部の都市ではカバレッジがやや不十分で、南部の郊外、地下鉄構内や建物の中では信号が状況を切断しやすくなっています。
- 中国移動
基地局数は最大です。しかし、ネットワーク規格はTDD-LTEで、電信・聯通のFDD-LTE規格に対して優位性はありません。
FDDの通信速度は150Mbpsに達しますが、TDDは100Mbpsの理論値にとどまります。
このため、理論的には中国移動の速度は中国電信や中国聯通の比較して遅くなるようです
中国現地のユーザーも「中国電信・中国聯通・中国移動はどれがいいの?」のテーマで多くの記事を投稿しているのがわかります。
これらの情報でも、上海や広州・深圳等の都市部では中国電信の品質が高いという意見が多いようです。
比較結果 中国聯通 < 中国移動 ≦ 中国電信
■料金比較 - 中国電信・中国聯通はキャンペーン攻勢を強化
いずれの会社とも新しいキャンペーン等を実施して常に変化しているため、具体的な料金プランはここでは記載しません。
しかしながら、この2、3年では、中国電信はかなりの低料金パッケージプランを多数打ち出しています。これは中国聯通も同様のようです。
以前の記事では中国電信のお得なセット割&家族割について解説しています。
中国でも携帯電話とインターネットをセット割&家族割でお得な料金プラン「中国電信」徹底解説
これに対し、シェアが最も高い中国移動は、ユーザーへ低料金プランを提供することは多くは無いようです。
一般的なビジネスの法則でもありますが、シェア1位の会社があえて価格競争を仕掛けるということはないということなのでしょう。
比較結果 中国移動 < 中国聯通 ≦ 中国電信
結論 : 上海や中国南部なら中国電信・平均的には中国移動がおすすめ
上海市を含む中国南部や西部における利用がメインなら、中国電信をおすすめします。
日本人が多く住む上海、蘇州、杭州、広州、深圳等は中国電信の営業基盤が強く、基地局のカバー密度が最も高いため、携帯電話の電波もより強いためです。
これに対し、常に中国の各地を行き来し、場所にこだわらずある程度のカバー率を求めたいという場合は、中国移動をおすすめします。
中国全土における基地局の数は中国移動が最大であるためです。
中国大手通信会社・中国電信が発行する正式な携帯電話番号SIMを日本でお受け取りができます。
詳細は「中国携帯電話番号SIM」をご覧ください。
申込書も確認をお願いいたします。
【申込書】中国携帯電話番号SIM
お申し込みに関するお問い合わせは、ジョイテルWebサイトお問い合わせフォームもしくはジョイテルサポートセンター(support@joytel.jp)へご連絡をお願いいたします。
本記事記載にあたり、以下ニュース、現地中国人による投稿記事等を参考にしました。
最新!中国移动、中国联通、中国电信同日发布重要公告
(最新!中国移動、中国聯通、中国電信、同日に重要公告(IR記事)を発表)
移动,联通,电信,哪种卡比较好?
(移動、聯通、電信、どれが良いですか?)
对比分析电信/联通/移动三大运营商如何选择?
(電信、聯通、移動、三大キャリアをどれを選ぶべきか?比較分析します)