【ストーリー】不安な中国渡航を安心・快適にする「中国スマートフォンレンタル」を開発するまで・その1
中国に特化した海外渡航WiFiレンタルを提供するジョイテル。コロナ禍で渡航者が激減する中、日本人にとって不安な中国渡航を安心・快適にする「中国どこでもペイ(仮称)・中国スマートフォンレンタル」を開発するまで。
本記事は、PRTIMES社が提供するストーリーに掲載予定です。
1. ジョイテルは中国へ渡航する皆様に安心・快適・簡単をお届け
ジョイテル株式会社(以下、ジョイテル)は、2023年5月、中国でも安心してインターネットを利用できる「中国どこでも」シリーズのサービスとして「中国どこでもペイ(仮称)・中国スマートフォンレンタル」の提供を開始しました。
本サービスの特徴は、中国に初めて渡航する日本人の方でも、中国到着直後から中国のお支払いアプリ「Alipay(支付宝)」を利用できるようになることです。
中国へ初めて渡航する皆様でも安心・快適・簡単にジョイテルサービスを利用して中国で生活していただくことが可能です。
2. 設立当初は海外渡航者向けマーケットが大きかった頃
本ストーリーでは、ジョイテルの創業から成長事業となる「中国どこでもペイ(仮称)」を開発するまでの流れについてお話をいたします。
ジョイテルは2019年7月設立のスタートアップ企業です。設立当初より、中国へ渡航・滞在する日本人が中国でも安心して日本のインターネットを利用することができるサービスを提供していました。
その当時は、日本から中国へ毎年約250万人、1カ月あたり約20万人の日本人が渡航しており、ジョイテル以外の海外渡航WiFiレンタルを手がける競合各社にとっても大きなマーケットとなっていました。
しかしながら、会社設立半年後の2020年、コロナ禍に見舞われることとなり、当然ながら日本から中国への渡航者も激減、2019年時点の200分の1から500分の1にまで需要が蒸発してしまう事態に直面することとなりました。
通常であれば、ターゲットとする市場規模が突然に200分の1にまで縮小すれば如何なる企業と言えども大打撃でしょう。
海外渡航者向けWiFiレンタルのマーケットは、コロナ禍において最も需要が落ち込んだものの一つと言うことができるのかもしれません。
しかし、これらの当初の事業計画が完全に破綻するほどの衝撃の中でも、中国に特化する強みを活かすことにより、ジョイテルにしかできないサービスを次々と開発していきました。
200分の1の規模となった市場の中でも着実に顧客を獲得し、確実に成長することができたのです。
3. 市場規模は当初計画の200分の1?しかしそれがチャンス!
繰り返しですが、2020年以降の中国では、厳しいコロナ禍対策により、日本から中国への渡航が非常に難しい状況となっていました。渡航のためのビザ申請もより厳しくなり、また、中国到着直後には2週間から1ヶ月程度の隔離期間を設けていたことから、旅行はもちろん、ビジネスマンにとっても気軽に中国へ渡航するという状況ではありませんでした。
2020年2月から2021年を経て2022年の年末頃まで、日本から中国への渡航者の数は月間約1,000人から2,000人程度を推移。2019年の月間約20万人から比較すると約200分の1の状況であったのです。
当初想定していた市場規模が200分の1になれば、全ての企業は大きなダメージを受けてその事業を諦めてしまうかもしれません。
しかしながら、ジョイテルはその状況下においても実はかなり前向きにこのビジネスに取り組んでいたのです。
海外向けWiFiレンタル事業にも大手の競合がいます。
海外を飛び回るイメージで好感度の高い芸能人をサービス名にしてテレビCM等も数多く打ち出す会社もありますし、成田空港や羽田空港の一等地に窓口カウンターを設けてお客様アピールをする会社もあります。
よくよく考えてみれば、そのように知名度や営業力も高い競合の会社がある中で、ジョイテルのような資金力も無い零細企業スタートアップが勝てるはずはありません。
今思えば、ジョイテルが2019年当時の市場環境においてそのままWiFiレンタルサービスを開始したとしても、誰にも見向きはしてもらえなかった可能性は高いと考えられます。
大手競合にとっては、このコロナ禍はまさに市場規模のほとんどが吹き飛ぶ衝撃の事態でしたが、実はジョイテル自身にとっては非常に大きなチャンスであると感じていました。
市場規模が200分の1になると、当然ですが競合の力もそれに比例して小さくなります。これはよく考えてみれば当然のことでしょう。市場規模が200分の1になったのにテレビCMを今まで通りバンバン広告を打つ等ということはあり得ません。もちろん空港の窓口の閉鎖され、営業担当の数も減り、お客様との接点もほとんど無くなっていたと想定されます。
そしてそうなればジョイテルとしては大チャンス。なにしろ零細企業スタートアップの新規事業ですから、本来の市場規模の200分の1に相当する受注量でも非常に嬉しい状況であったのです。
大手競合がテレビCMはもちろん、Google等の検索広告も手控える中、ジョイテルだけが様々な広告を打ち出したりPRTIMESでプレスリリースを発表したりする等プロモーション活動に力を入れていったのです。
全体の市場規模は小さいのかもしれませんが、コロナ禍の中においても中国へ渡航する日本人は確実にいます。それらの言わばコアユーザーに対して、深くジョイテルを印象付けることに成功したと言うことができます。
なにしろ、コロナ禍以前においては、大手競合なら中国向けだけで1ヶ月1万件、1日に300件以上の取扱件数があったと聞いていますので、それが200分の1の1日1~2件となればまったくその事業への興味も薄れてしまうところです。しかしながら、ジョイテルにとってはその200分の1のマーケットにおいて、検索リスティング広告やPRTIMESを活用したプレスリリースを積極的に打ち出すことにより、お客様の注目を集めることに成功しました。1日たったの1件でも2件でもとにかくお客様が来てくれることに喜びを感じていたのです。
コロナ禍開始直後にはほぼ完全に渡航が途絶えていたのですが、その中でもどうしても中国ビジネスの推進のために現地での活動が必要なビジネスマンの渡航する数が徐々にですが増えていきました。
2023年6月現在は、中国側のコロナ禍対策もほぼ終了し、隔離期間や行動を管理するアプリ使用の強制も無くなり、ビジネスマンを中心に日本から中国への渡航者が増えています。
(2019年時点では可能であった15日間のビザ無し渡航がまだ解禁されていなかったり、肝心の航空便の数もピーク時の何分の1かの水準であるため、まだまだ本格的に回復したとは言い難い状況ではありますが)
仮に2019年の状況からコロナ禍も無く、そのままの市場環境が継続していたらどうなっていたでしょうか?
おそらくですが、大手競合がテレビCMを打ち、営業担当が大企業を中心とした顧客からの受注活動に力を入れる中、ジョイテルがどんなに広告やプロモーションに力を入れたとしても、イチ中小企業の知名度の低いサービスとしての位置づけを脱却できないものであったかもしれません。
市場規模は200分の1、しかしながら競合の力も200分の1、市場は小さいが競合の力もほぼゼロに近いので、その中でシェアをしっかり獲得することができる。仮に市場規模が元に戻る中で、その獲得したジョイテルのシェアが維持できれば、大成功。コロナ禍が千載一遇のチャンスであったと言うことができるはずと考えています。
4. ジョイテルは中国に特化した商品力で勝負
海外渡航WiFiレンタル事業は、以前は参入障壁が高く、差別化のしやすいサービスでした。
ある国への渡航者向けに海外渡航WiFiレンタルを提供する場合、その国の通信事業者と交渉し、大量のSIMを購入する必要がありました。SIMには有効期限もありましたので、使われるかどうかわからないSIMを在庫として確保しておくための資金力も必要であったのです。
しかしながら、現在は技術革新により、それらのSIMの確保も海外の通信事業者との交渉も不要になっています。
クラウドSIM型WiFiルーターと呼ばれるSIMの挿入が不要なルーター機器が開発され、現在ではこの方式が世界標準になっています。
このクラウドSIM型WiFiルーターにより、海外渡航WiFiレンタル事業が大きく変わりました。一言でいえば、誰でも簡単にできる参入障壁がほとんど無い事業になったのです。
レンタル事業者が、クラウドSIM型WiFiルーターの開発メーカーから数百台を購入し、その開発メーカーに海外のどの国で使えるようにして欲しい、と依頼するだけでサービスの提供が可能となったのです。
このような状況になると、大手競合に加えて様々な中小企業も同様のサービスを開始し始めます。その結果として行きつく先は価格競争しかありません。
ジョイテルにとって幸いなことは、中国における通信・インターネット事情は中国独自の規制があることから、これに対応するためのシステム等が必要となるため、アメリカやヨーロッパ等に比較して価格競争もまだ緩やかであったことでした。
ジョイテルの特徴である「中国現地における日本語サポート」が、他の大手競合には無い独自の強みとして受け入れられたのです。
この「中国現地における日本語サポート」の簡単な例として、お客様ニーズを掴めたものの一つに「日本で借りたWiFiルーターを中国現地で返却できること」があります。
競合他社にはこのようなサービスは無く(もしくは大きな追加費用を請求される)、完全にジョイテル独自のサポートオプションとしてお客様には人気を博しました。
コロナ禍の中国においては、1ヶ月近い隔離期間があることから、必然的に滞在期間が長くなり、日本から中国への渡航後に中国現地にそのまま駐在するという方がほとんどでした。このような方々は短期間では日本には戻りませんので、もしWiFiルーターを借りて中国に到着した後、それをどうやって返却すればよいのか悩んでいました。
競合他社もそのようなニーズに気付くところもありましたが、中国側にサポート体制が無いため、WiFiルーターを中国現地で返却するためだけに数万円の追加費用と請求する場合もあったようです。
これに対し、ジョイテルは、中国に特化したサービスを提供していることから、競合他社には無い業界唯一の中国現地サポート体制があります。この現地法人がWiFiルーターを受け取り、日本に送り返す仕組みを構築したことにより、お客様の金銭面の負担はほぼゼロで中国現地で返却するオプションサービスを作ることができました。
これについて悩んでいたお客様曰く「ジョイテルのWiFiレンタルは神サービス」とお褒めの言葉をいただくこともありました。
コロナ禍の3年間、上記のように200分の1の市場規模に苦しみながらも、中国へ渡航する日本人の皆様にとって本当に必要なサービスを提供することにより、そのシェアを高めることができたのです。
5. 中国渡航におけるコロナ禍ならではの新しいニーズとは?
コロナ禍が続く2021年から2022年、中国においても政府主導で重要な対策が幾つも生まれました。その内の一つが「健康コード」。日本で言うなら「濃厚接触者特定アプリ」です。
日本の「濃厚接触者特定アプリ」はあまり有効に機能していたとは言い難いようでしたが、中国の「健康コード」は厳密かつ有効な仕組みです。
2022年頃は、中国に住む者は中国人も日本人もその他の外国人も2日に1回はPCR検査を受けなければなりませんでした。そのPCRの検査結果がアプリを通じて保存され、陰性であば緑色のQRコードが表示されます。中国のあらゆる場所、地下鉄やオフィスビル、商業施設等に入る際には必ずこのアプリのこのQRコードを見せてから通るという仕組みです。
これは日本人だけではなく、現地中国の人達もこの施策開始の当初はその生活には慣れていないため、健康コードが黄色、赤色になって、地下鉄にも乗れずに押し問答する場面にもよく見かけたものでした。
PCR検査を受けさえすれば、数時間後には健康コードが緑色の正常に戻るのですから、中国に住む者はその仕組みにすぐに慣れていたようです。
そして健康コードアプリの一つの特徴は、それが重要な個人情報であり、アプリインストール後の利用開始時に厳格な本人認証が必要であったことです。
外国人もパスポート等の身分証明書を登録するのはもちろん、中国現地で発番された中国携帯電話番号によるショートメッセージを用いたスマホの認証が必要でした。
しかしそのような仕組みの場合、日本から中国へ渡航する日本人にとって問題が発生することになります。中国へ初めて渡航する場合は、当然ながら中国の携帯電話番号を持っていません。そしてもちろん中国の携帯電話番号が無い場合には、この健康コードアプリを認証することができないのです。
健康コードが無いと地下鉄もタクシーも乗れませんし、商業施設やオフィスビル等にも入れませんから携帯ショップに携帯電話番号を申し込みに行くことさえもできません。
中国へ初めて渡航する外国人にとっての大きな問題となっていたのです。
日本から中国への渡航者が抱える問題。
これを解決するためにジョイテルは新たにサービスを企画します。次回記事のご確認をお願いします。
今!なぜ中国渡航に中国携帯電話番号が必要?
【中国渡航のお悩みNo.1】を解決!中国現地でもすぐにスマホ決済が可能です。
中国へ渡航する皆様のお悩みNo.1「中国現地における支払い手段」を解決します。
お申し込みに関するお問い合わせは、ジョイテルWebサイトお問い合わせフォームもしくはジョイテルサポートセンター(support@joytel.jp)へご連絡をお願いいたします。
※本記事のイラストは「イラストAC」からダウンロードして利用させていただいています 。